「明るいうちに今日は帰るね。」と私が玄関を出て、ドアを閉めるときの長男のなんともほっとしたような優しい顔・・・
ベッドの上にはいつも飲んでいるお酒の容器が転がっているのが見えました。
私は新大阪駅で足が止まりました。
新幹線改札に入る前の今ならマンションに引き返せる・・・と。
「来てくれてありがとう」という気持ちや態度も十分に感じていました。けれどドアを閉めて早く一人になってお酒を飲みたいとなってしまった瞬間を見た気がしました。
「今新大阪駅に着いた。飲んじゃってた
よね。心配で足が止まっちゃった。」
長男「辛いなら戻れば。ねっ」
ここで私は、離婚して電話帳から削除していた元夫(父親)の電話番号を次男に聞いて、意を決して連絡をしました。子供の事ですから当然協力し合っていくものだと思って・・・
「腰痛薬の副作用で入院してたことは知ってるよね。その後急性アルコール中毒で1日入院してから様子が変なの。お見舞いに行ってみてくれる?」
「俺、会社があるし・・・金銭的にも余裕がない」
渋る元夫を何とか説得し、訪問してくれるように約束しました。
でもこの日から元夫(父親)の言動によって私は何倍も何倍も苦しめられることになりました。
自宅に帰ってからの電話
「横紋筋融解症を調べたら、次はアルコール依存症を調べてよ。」
「おうもんきん?・・・字がわからん」
何言ってるんだ?嫌~な予感・・・
「すでに会社や友人に対しても迷惑をかけていて、もう、自分でコントロールできてない。お父さんや私の飲酒を基準に考えないで。来るときはお酒を持って来ないで、血や肉になる美味しい食べ物にしてね。すぐに禁酒させる訳ではなく、筋肉と貧血を回復させないとまた倒れる可能性がある。お父さんが来た日は私は優一のマンション前にあるホテルに泊まるから。来る日にち、滞在日数決まったら知らせて。お酒の量はみててあげて。」
「アルコール依存症なんて知ってるよ」「俺なんか70過ぎまで飲み続けて今も仕事もしてる」「お前も飲むだろ××××××××××××。」
全く子供の事を考えていない自分基準、病気とも思っていない冷たい声だった。元夫は検索することさえしたことがないくらいネットを知らない。メールすらもほとんどやったことがなく、情報は自分の凝り固まった頭にあるものがすべてのような人だった。
「優一はき◎がいになったんだよ!!!消えて!!!優一と一緒に消えて!!!
はじめてあんたと出会ったこと後悔したわ!!!!!!!」
心の底から怒鳴った・・・