10年前長男は35年ローンで家を建てています。
独身で結婚の予定があるわけでもなかったのですが、私の家(相当なボロ家)の地続き
の隣に分譲住宅が建つことになり私が「となりに変な人が来ると住みにくくなるから買
ってくれないかなぁ」と頼む形で・・・
いつの頃からか「自分は高いものを買う物欲がないから、いいモチベーションだから
住宅ローンは払っていく」と言う事が多くなりました。
アルコール依存症で休職となった時に、私は正直真っ先に息子の住宅ローンのことを
考えてしまいました。
どうしても不安の先走りをしてしまうので、払えなくなる・・・
手放すことになる・・・そればっかり考えてしまって、
長男にも「いつも言ってくれていた『住宅ローンは払っていく』という言葉に責任を感
じることはないからね。いざとなれば私のぼろ家があるから気にしないで時間をかけて
治してね」と言いました。
病気療養中に住宅ローンのことが負担になってはいけないと思って。
ただ、「・・・モチベーションだから払っていく」と言いだしたのは、
もしかしたらアルコールによる体や頭の異変を感じるようになったので、
自分に言い聞かせていたのかもしれない・・・とも思いました。
まだまだ払いが残っている住宅ローンを払えなくなることばかり考えていたのですが、考えを変えました。
私も父親もまだ働いている。弟も独身。だからみんなで協力して払っていこうと。
皆で払えば大した金額ではないと。
また、長男にとっても、回復へのモチベーションとして住宅ローンの支払いがあった方
がいいのではないかと・・・そういう考えに変わりました。
そして私と次男は隣のぼろ家から移り、
今長男の家に二人で住んで長男の帰りを待っています。
そして、住宅ローンの保険の特約に入っていたことで、
【アルコール依存症が原因でもアルコール性肝硬変症での入院期間月のローンは免除さ
れることが決定しました。】
ただ、今後の治療で
【アルコール依存症が診断書の1番目に来ると免除の対象外になります。】
病気と言えどもアルコール依存症は保障や保険に関して対象外となることが多く、
辛い思いをしましたし考えさせられました。
でも本当につらかったのは・・・今はわかりませんが、
「みんなでローンを協力して払っていって、将来家族4人で住もう!
もちろんお父さんとお母さんは離婚したままで(笑)」
という私の考えに対して、長男の
「一人暮らしで一人酒を飲んでいるのが一番幸せ」
という本音が垣間見えた時でした。