92歳の私の母にとって優一は初孫です。
5月末からの優一の入院以来私は実家に帰っておらず、最近母からのメールが少し
おかしくなってきて痴ほうが進んできた様子。なので11月5日は次男と共に実家に
行く予定にしていました。
午前中に長男も一緒に出てスーパー銭湯に寄り、調子が良ければ東京駅まで送って新幹
線に乗せて父親のもとに行くようにしてから、我々は母の所に行くと言う計画にしまし
た。
ところが長男は銭湯の券売機すら満足に押せないので、もうこれは新幹線に乗せるのは
無理と思い、3人で実家に行く計画に変えました。
浴場から次男は出てきましたが、待てど暮らせど長男は出てきません。
次男に見に行ってもらうと「まだ脱衣所にもいないよ」
何度か見に行ってもらうと「脱衣所の長いすでお腹を出して寝ている」と・・・
ようやく出てきて食事と、一杯のお酒を飲むと休憩室に行って転がっています。
「3人でタクシーでおばあちゃんちに行こうよ」
と言うも、もう目がトロンとして返事もしません。
「タクシーで飛ばせばすぐだよ。今日行かないとおばあちゃん優のこと忘れちゃうかもしれないよ。いいの?」
と聞くと長男は目を閉じてコクっとうなずきました。
「いいんだ・・・」
私と次男は長男をスーパー銭湯において帰りました。
私はとても母には会う気持ちにはなれなかったので、
「急用で行けなくなりました。」と母にメールしました。
長男は浪人1年間と大学の4年間を私の実家で過ごしてとても世話になっています。
初孫で初めての男の子でもあり、本当に本当にかわいがってもらってきて、大学に入っ
た時には本当に本当に喜んでくれたものです。
世話になった母のことも亡き父のことも尊敬していました。
夕べは少し思い出話をした時、長男は
「おばあちゃんには会わなきゃいかん・・会わなきゃいかん・・涙」
と泣いていました。
アルコール依存症者はうそをつきます。
あの涙は演技だったのでしょうか・・・